僕の吃音がたった2ヶ月で治った方法とは?

【英国王のスピーチ】から学ぶ吃音と注意してほしいこと

いっちー

こんにちは!
吃音お悩み解決ブロガーのいっちー(⇒プロフィール)です!

あなたは“英国王のスピーチ”という映画を観たことがありますか?

2010年に公開された、吃音をもつイギリス国王(ジョージ6世)のスピーチでの苦悩と、どう乗り越えてきたのかが描かれた作品です。

アカデミー賞では作品賞など4部門を受賞するなど世界的に認められた作品なので、観たことがある人も多いのではないかと思います。

・・・

今回は、吃音をメインに描かれたこの映画をテーマに、

“吃音者になってしまう原因”
“多くの人が吃音を改善できない理由”

これらをお話ししていきます。

自在した人物のリアルな経験で作られた映画なので、あなたの吃音改善に参考になる話もきっとあるはずです。

それでは話していきます。

英国王のスピーチの功績


それは世の中に“吃音”を広めたことです。

吃音のリアルな苦しみを世の中に広めてくれました。

僕の大学時代の友達ですら「吃音って知ってる?こないだ英国王のスピーチみて、吃音って可哀想やなって思った」などど言っていました。

本当に多くの人がみたんだろうし、多くの人に吃音が知られるキッカケになった作品だと思います。

その中では僕のような吃音者も含まれ、その苦しみに共感したとともに、吃音を患いながら逃げずにスピーチに向き合う姿に感動させられた人も多いんじゃないかと思います。

いっちー

吃音のことが世の中に浸透するのは嬉しい


個人的にもそう思います。

注意してほしいこと


作品としては本当に素晴らしいと思うですが…

観る上での注意点もあると思っています。

もしかしたら誤解を招いてしまうかもしれない

というのが僕が視聴してみて感じた正直な感想です。

どういうことかというと、吃音の治療法として“身体トレーニング”が多数取り入れられていたこと。

ジョージ6世が吃音者になってしまった原因は本質的に掘り下げられていたのですが(後述します)、吃音に対してのアプローチは間違っていると言わざるを得ないものがありました。

こちらに関してもこの先で明かしていきます。

ジョージ6世が吃音者になってしまった原因

出典:英国王のスピーチ


作中で語られていたのは、ジョージ6世が吃音を初めて自覚したのは4〜5歳ころ。

これは多くの子供が吃音がで始める年齢です。

✔︎兄のことを気に入っていた乳母からの虐待

✔︎左利きだったのを右利きに矯正された

✔︎厳しい父親からのしつけ

✔︎弟の死とそれが世間に隠されたこと

これらがキッカケとなって吃音がで始めたと語られています。

これに関してはかなり本質をついている話だと感じました。

吃音者になってしまう人は、幼少期に何かしらのストレスを受け発吃しています。

ジョージ6世は上述の大きなストレスが重なって吃音がで始めたのです。

そして、ジョージ6世は、どもりを兄や兄の友達にバカにされ、からかわれていた。

これがさらに吃音に苦しめられる原因になっていました。

しかし、ここで見落としてはならないポイントがあります。

それはストレスを受けた子供が全員吃音者になってしまう訳ではないということです。

吃音者になってしまうかどうかは、ストレスが“言葉にでる資質”を持っているかどうかで決まります。

詳しくはこちら。

吃音の真似をするとうつるってホント??“吃音者とは誰か”を紐解く基準


吃音者になるかどうかは、ストレスが言葉にでる資質を持っているかどうかで決まります。

あなた

矯正やしつけが吃音の原因なんだ…


そう短絡的に考える人が増えそうで心配です。

どうかこの原因は曲解しないように気をつけてくださいね。

ストレスや恐怖から逃れられない王族という地位


ジョージ6世はいつもスピーチや人前で喋ることを嫌がっていました。

初めての世界に放送される大英帝国博覧会の閉会スピーチでも派手にどもり、その後大きなショックを受けていましたからね。

・・・

「じゃあもうやらない」という選択ができればいいのですが、それができないのが王族であるジョージ6世の苦しいところです。

逃げると国民からの信頼を失い、地位そのものが崩壊してしまうので、どんなに嫌でも怖くても逃げられないのです。

僕は本当に怖いこと、苦手なことからは逃げた方が“心の安定”を保てると思っているのですが、それができない立場なのが同じ吃音者として可哀想だなと思ってしまいます。

僕たちの例で例えるなら、どうしても言葉が出てこない電話対応を、毎日人前で強制的にやらされているような状態ですよ。

いっちー

そりゃあ苦しいわ…


そんな状況でも逃げずに立ち向かったジョージ6世は本当にすごいと思います。

ちなみに、僕たちの日常生活では、どうしても怖いこと、苦手なことからは逃げられるし、逃げた方がいいと思っています。

【吃音の恐怖でおかしくなりそうなあなたへ】吃音が怖い時は逃げてもいいんだ!


ジョージ6世が行っていた治療法

この作品のキー人物となるライオネル・ローグ(カウンセラー)と出会う前のジョージ6世は色々な治療法を試していました。

✔︎タバコの煙の吸い込むリラックス法

✔︎熱したビー玉を口いっぱいに頬張りながら朗読する治療法

・・・

どれも笑ってしまうような治療法ですが、それが王室公認の治療法だったようなので、時代を感じますね。

もちろんこんな治療法で治るはずもなく、ジョージ6世は「治療はもうやめだ」と常に腹を立てていました。

それもそのはず。

これらは全て原因と結果を見誤った治療法なのだから。

・・・

煙を吸い込んで喉をリラックスさせるというのは、喉が力んでいるから吃音が出ていると見立てた治療法。

ビー玉を頬張って喋るというのは口を鍛える訓練だそうですが、これは口の筋力が低下していることが吃音の原因だと見立てた上での治療法です。

つまりこれらは、何かしら身体的な弱点があるから吃音という結果が起こっているという考え方です。

しかし…

これが完全に逆なんですよね。。。

吃音を患った結果、口の筋肉の低下、喉の力み、その他身体・器官機能の低下を招いている

これが正解です。

ちょっと考えてみてください。

吃音を患っていると、どもることを嫌がるので、喋る頻度がどんどん減っていきます。

吃音者

喋らなければどもることもない…



そう思ってしまいますからね。

そして、喋る頻度が減ってくると、当然発語器官や、横隔膜機能は弱くなってきます。

そんな生活を長年続けてきた結果、筋力の低下、喉の力みなどの結果が生まれているのです。

・・・

吃音は決して身体的な原因で起こっているいるのではありません。

吃音が原因で、身体的機能の低下という結果が起こっているのです。

現世においても声出しトレーニングや、呼吸法、口の動かし方、舌位置の矯正など、様々な手法が推奨されていますが、あれで吃音が治ったという人の声を聞くことがないのは、原因と結果の関係性を完全に見誤っているからなのです。

いっちー

原因と結果の関係性を正しく理解してくださいね!


ライオネル・ローグの治療法

出典:英国のスピーチ(ライオネル・ローグ)


ではジョージ6世のスピーチに付き添い、作中のラストのスピーチを見事成功に導いたカウンセラー、ライオネルの治療法はどうだったのでしょうか?

実はライオネルの治療法も以前の治療法と変わらず身体に訴えかけるものが主流でした。

✔︎難解な言葉で舌を鍛える

✔︎顎を緩めて言葉を出しやすくする訓練

✔︎身体を揺らしてバランスをとる訓練

✔︎大声で発声する訓練

このあたりは前述したように原因と結果の関係性を見誤った治療法です。

これではやはり吃音は改善されません。

現に、ジョージ6世はラストのスピーチは成功させましたが、決して吃音の症状が改善したわけではないのです。(※ここ重要)

ラストのシーンは、心から信頼していて、自分の恥ずかしい部分を全てわかってくれているライオネルが隣に付き添ってくれ、二人きりの部屋で、マイクに向かってライオネルの顔を見ながら喋っていたので成功したに過ぎないのです。

もしライオネルの付き添いがなければ、今まで通りどもりまくり、スピーチは失敗に終わっていたでしょう。

だからライオネルの治療法は決して正しいものではなかった。

・・・

・・・

しかし、僕たち吃音者に参考になる治療法が一つありました。

それは“心を開かせる”治療法です。

王族と平民という立場の違いがあるにも関わらず、ライオネルはジョージ6世をニックネームで呼んだり、思ったこと、ジョージ6世の弱点を包み隠さず伝えていました。

クライアントとは常に対等な立場で接する、これがライオネルの治療法の理念でした。

吃音者だからとか、立場が違うからとか、そんなことは一切気にせず対等に向き合っていたライオネルに対してジョージ6世も心を開き、信頼し、その結果吃音の症状にも良い影響を与えていたのです。

もし吃音のことを包み隠さず話せる相手がいたとしたら…
それに対して変に遠慮するわけでもなく、対等に接してくれる人がいたとしたら…



相当心強いと思いませんか?

そういった心からの仲間を作ることは意識した方がいいかもしれませんね。

あなた

そんな仲間を作るのは難しいよ…



そう感じる人もいるでしょうが、安心してください。

自分の心を解放して、吃音の症状を改善に向けて行くのは実は自分一人でもできます。

とても簡単な方法ですし、気分もよくなるので是非やってみてください。

自分を大切にしてる??吃音の苦しみを和らげてくれる優しい考え方


特殊な環境だからこそできた部分が多い

吃音に悩んでいる人からしたら、「この映画を見たら何か改善のヒントがあるかも」そう思って観た人も結構いるんじゃないかと思うんですよね。

僕は吃音を克服した後にこの映画を観たのですが、残念ながら一般人が真似できる要素はほとんどなかったというのが素直な感想です。

セラピストをスピーチに同席させたり
スピーチ会場の内装を自分好みに変更したり
緊張する人物を取り除いたり



王族という立場が故にできたことが多いのです。(王族だからこそ頻繁にスピーチをしないといけなかったのですが)

いっちー

ちょっと僕たちの吃音改善には繋げられないかな…



というのが観たうえでの素直な感想です

作品としては素晴らしいけど、“吃音改善のヒント”としては参考にはならないと思います。

勇気をもらうという視点で観るのがベスト

先ほども述べましたが。

吃音の改善という視点で見れば、ジョージ6世が改善できていないようにヒントとなるものはなかったかもしれません。

しかし、吃音やその苦しみが世の中に広く知られることは嬉しいことだし、価値があることです。

いっちー

吃音を広めてくれてありがとう!



これは僕だけではなく、多くの吃音者がきっと思ったはずです。

また、吃音に苦しみながらもスピーチの成功に向けて努力するジョージ6世の姿には同じ吃音者として素直に尊敬するし、勇気をもらうことができます。

ですので、辛い時に“勇気をもらう”という視点で観るのがベストなんじゃないかなと思っています。

いっちー

吃音者になってしまう原因や、本質を外した治療法に惑わされないようにだけは注意して観てくださいね。



次の記事では作中で語られることはなかった、吃音への本質的な向き合い方の話をしています。

あなたの吃音改善のきっかけになると思うので、読んでみてください。

克服って何?吃音が治るってどんな状態なのか??



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